示談成立ではなかったのか!? 海老蔵の「灰皿テキーラ」が暴露されたワケ
まだまだ尾を引く海老蔵事件。
歌舞伎俳優・市川海老蔵を暴行した伊藤リオン被告の初公判が19日、東京地裁で行われた。すでに昨年末の段階で加害者側と被害者側で示談が成立していたため、公判と言えど、中身は互いに配慮し合った形式的なやり取りで終わると思われていたが......。
「いや~ビックリしましたよ。とても示談したとは思えないような内容でした」とは傍聴した一般紙記者だ。伊藤被告側は「向こう(海老蔵)が先にチョーパン(頭突き)を食らわしてきた」「灰皿にテキーラを入れ、飲むことを強要された」など、かねてウワサされていた海老蔵の"悪態"を暴露し、暴行は「過剰防衛」と主張した。
とりわけ「灰皿テキーラ」の部分は検察の調書にも明記されており、海老蔵が一切の"悪態"を否定し「一方的な被害者」と主張した昨年末の会見が嘘だったことがバレてしまった。これは海老蔵サイドにとって最大の誤算だろう。
突然の手の平返しの裏には何があるのか?
ある関係者は「示談が成立したのに昨年末に伊藤被告が起訴されたことがすべての始まり」と語る。さらに、ここにきて伊藤被告側にも大きな誤算が生じていたことが判明した。加害者サイドの関係者が明かす。
「伊藤被告が前回犯した傷害事件の執行猶予が切れたのは昨年10月。そのわずか2カ月後に再び暴行事件を起こした。それも全身に数カ所の骨折、打撲を負わせる重傷。裁判官の心証は悪く、示談したとはいえ、このままでは実刑判決が可能性が高い。裁判にはなったが猶予判決と読んでいた本人と"後見人"の元暴走族リーダーは大慌てで、なりふり構わず、過剰防衛で情状酌量を訴える作戦に出た」
初公判の2日前に元暴走族リーダーがメディアの取材に応じ、伊藤被告の行為は「過剰防衛」とアピールしたのもそのためだ。3月3日の次回公判で検察側は懲役2~3年程度を求刑すると言われる。21日にようやく保釈された伊藤被告だが、再びオリの中に逆戻りということもありそうだ。